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今日から始める!初心者のための股関節ストレッチ

セルフケア応援宣言

今日から始める!
初心者のための股関節ストレッチ

股関節 ストレッチ

執筆者 理学療法士 宇都宮雅人

監修者 整形外科医 森裕展

 

この記事では、ストレッチ初心者の方でも簡単に股関節ストレッチが習得できるように、わかりやすく解説しています。(最後に『ストレッチチェックシート』もプレゼントします。)

 

まず、ストレッチを行う際に覚えていただきたい大事なポイントが2つあります。

以下の2つです。

 

①必要なストレッチを見極める 

ストレッチを継続する 

 

これから、この2つのポイントに沿って股関節のストレッチを解説していきます。

 

⓪大前提

このページを読み進める前に以下の事項をご確認ください

  • ・股関節に痛みはないか?
  • ・膝や腰など、他の関節に痛みはないか?
  • ・過去に大きなけがや手術などはしていないか?

上記に当てはまる方は、ストレッチを行うことで現在の症状が悪化してしまう場合があります。自身で判断してストレッチを行う前に、整形外科を受診することをお勧めいたします。

以下はストレッチ中の注意事項です

  • ・ストレッチ中に強い痛みが出現した
  • ・ストレッチ終了後、痛みが出現し、治まらない
  • ・ストレッチを継続することで、他の関節に痛みが出現した

以上の項目に当てはまった方はストレッチを中断してください。日がたっても 痛みが引かなければ、一度整形外科を受診することをお勧めします。

①必要なストレッチを見極める

効果的なストレッチを行う上で必要な事、それは・・・

どの動きを良くしたいのか?

そのためにはどのストレッチが必要なのか?

を見極めることです。例えば、「前屈を柔らかくしたい」という目標があれば、必要なのはハムストリングスを始めとする股関節の後面に位置する筋肉のストレッチです。関係のない筋肉を伸ばしても効果は見込めません。ここでは、初心者向けのお悩み別ストレッチとして、いくつかのストレッチを「メイン」と「サブ」に分けて紹介させていただきます。基本的にはメインのストレッチを行い、余裕があればサブのストレッチを行うことでより効果が出やすくなります。

初心者向けお悩み別ストレッチ

 

前屈が硬いので、柔らかくしたい場合のストレッチ

前屈 ストレッチ

メイン

サブ

 

股関節周りが硬く、しゃがみ込みが出来ない方のストレッチ

しゃがみ込み ストレッチ

メイン

サブ

 

開脚が硬いので、開くようにしたい場合のストレッチ

股関節 ストレッチ

メイン

サブ

 

前後開脚が硬いので、開くようにしたい場合のストレッチ

前後開脚 ストレッチ

メイン

サブ

 

より効果を出すための3ポイントアドバイス

より伸ばしやすいストレッチを行うポイントは、

    • ①伸ばしている筋肉を意識する
    • ②伸ばしている筋肉を脱力する
    • ③全身を脱力する 
    •  
    • の3つです。
    • ①漫然とストレッチするのではなく、今行っているストレッチで「どこの筋肉が伸びているか」「どこに硬さを感じているか」を探ってみましょう。
    •  
    • ②ストレッチとは筋肉を伸ばす行為です。対象の筋肉へ力が入っていると、伸びるものも伸びません。痛みが強すぎると力が入ってしまいますので、我慢できる痛みの範囲で伸ばしていきましょう。
    •  
  • ③全身の脱力は②の脱力へつながります。伸ばす筋肉を脱力したら、体全身の筋肉を脱力し、また伸ばしている筋肉を脱力する。交互に繰り返すことで、より力が抜けていきます。

②ストレッチを継続する

実はストレッチ初心者の方が一番躓きやすい所です。一番重要なポイントであり、一番難しいポイントです。2~3日ストレッチをしただけでは体は柔らかくなりません。目標とする柔らかさへ近づくまで、どうしても時間がかかってしまいます。ほとんどの方がこの継続をできずに、ストレッチの効果が出る前に挫折してしまいます。

ストレッチの頻度

ストレッチ頻度ですが、可能であれば毎日行ってください。1日に複数回行ってもらっても構いません。少なくとも、2日に1回は行うようにしましょう。

ストレッチを継続するには?

ストレッチを継続するために必要なポイントをお伝えします。 それは「目標設定 」「タイミング・スケジュール管理 」「チェックシートの活用」です。

目標設定

目標を決めるのと決めないのとでは、ストレッチの効果が大きく変わります。具体的には

  • ・どこを柔らかくしたいか?
  • ・なぜ柔らかくしたいのか?
  • ・柔らかくなったらどんないいことがあるか?

を書き出してみましょう。目標を達成した時の風景を想像することで、ストレッチを行うためのモチベーションを向上させる効果があります。

タイミング・スケジュール管理

計画的にストレッチを行えるように、あらかじめストレッチするタイミングを決めておきましょう。 1日の中で確実にストレッチが行えるタイミングを決める。カレンダーや手帳等にストレッチする日をあらかじめ書き込んでおく。 等の方法で管理を行います。タイミングの設定については「朝ごはんの前」「帰宅後」「入浴後」「歯磨きの後」など、毎日確実に行う活動の前後に設定すると継続しやすいです。

チェックシートの活用

カレンダーや手帳・チェックシートなどを活用して、実際にストレッチを行った日をチェックしていきます。自身が行ってきた事が可視化されますので、モチベーションに繋がります。また、ストレッチが出来ない日が続けば「今日は長めにストレッチをしよう」とストレッチの強度を変えたり、タイミングを見直したりなどの調整もできます。

まとめ こうすれば股関節は柔らかくなる

①必要なストレッチを見極める

②そのストレッチを継続する

このポイントを押さえることが出来れば、ストレッチ初心者の方でも十分な効果を得ることが出来るでしょう。最後まで読んでいただいた皆様に、オリジナルのストレッチチェックシートをお渡しします。

ストレッチチェックシート

こちら「Excel」 「PDF」をクリックして頂き、Excel又はPDFでダウンロードしてご使用ください。トレッチが出来たらチェックを記入してください。 ご自身で使いやすいよう編集して頂いても構いません。ご自由にご活用ください。 印刷が出来るなら、洗面所や冷蔵庫、部屋の扉など、絶対目に入るところに張り付けておくと、忘れにくいでしょう。

最後に

ここまで読み進めていただき、ありがとうございます。ここでは、ストレッチの考えや効果を出すためのポイントをご紹介しました。⓪大前提にも書きましたが、痛みに対して自己判断でストレッチを行うと悪化する可能性があります。少しでも不安がある方は1度受診してください。医師の診察や理学療法士の評価を受けることで、より安全に、より効果的に治療を行っていくことが出来ます。

森整形外科 診療案内

森整形外科 リハビリ案内

執筆 

理学療法士 宇都宮

 

監修院長 森裕展

森整形外科リハビリクリニック

参考書籍

中村隆一「基礎運動学第6版補訂」医歯薬出版株式会社,2021,573p