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運動不足も解消!自律神経を整える運動を紹介

睡眠・ストレス・鬱病

運動不足も解消!自律神経を整える運動を紹介

運動不足解消

執筆者 作業療法士 丹野愛

監修者 整形外科医師 森裕展

自律神経のバランスを崩す原因には運動不足が関連しています。運動不足を解消し、自律神経を整えるおすすめの運動も紹介していますので、自律神経のバランスの崩れによる腰痛、肩こり、倦怠感、頭痛などにお悩みの方の参考になれば幸いです。

執筆者 作業療法士 丹野愛

監修者 整形外科医師 森裕展

運動不足は自律神経のバランスを乱す要因

運動不足 自律神経

 

運動不足

運動不足になり、身体を動かす機会が減ると血流が悪くなります。覚醒‐睡眠のリズムも崩れて自律神経のバランスが乱れます。

また、運動は、交感神経と副交感神経の双方の活動を改善し、自律神経のバランスを整えることが報告されています。1)運動不足になると、自律神経のバランスが適切に保たれにくくなり、心身にさまざまな不調をおよぼす可能性があります。

 

 ストレス

精神的、身体的なストレスは自律神経が乱れる要因となります。何がストレスになるかはその人がおかれている環境や時期によっても異なります。過労や過度の運動などの身体にかかるストレスや、人間関係や経済的な悩み・不安、受験・就職・結婚・出産・介護・退職などのライフイベントの変化、病気などからくる精神的なストレスがあります。

 

生活習慣の乱れ

生活習慣が乱れて昼夜のメリハリがはっきりとしない生活を送っていると、身体にかかる負担は大きくなります。日中に活動的に過ごせないと運動不足になり、質の良い睡眠もとりにくくなります。

 

睡眠不足

睡眠不足は、睡眠時間を十分に確保できないだけではありません。十分な睡眠時間を取っていても、質の良い睡眠がとれなければ心身にストレスがかかります。

 

睡眠不足になると、ストレスに対応するためのホルモンであるコルチゾールが過剰に分泌されストレスに対して過敏になり、2)自律神経のバランスが乱れる要因となります。

 

 

 

自律神経の乱れは季節の変わり目にも起こりやすい

季節の変わり目 自律神経

 

春や秋などの季節の変わり目は気温や気圧の変動が大きい時期です。

 

気温の変化に対応しようと自律神経はいつもよりも過剰に働く結果、自律神経のバランスが乱れやすくなります。また、気圧の変化は、脳の混乱を招いて交感神経を興奮させ、自律神経のバランスが崩れる要因となります。

 

このように、気温や気圧の変動で自律神経のバランスが乱れると、保たれていた心身の健康が損なわれ、倦怠感、頭痛、めまい、しびれ、動悸、胃や腹部の不快感などの症状が生じます。腰痛や背中の痛み、肩こりなどが長く続く慢性疼痛(慢性痛)も、気候の変化による自律神経系への影響が関連していると考えられています。3)

 

運動不足を解消し、自律神経を整えるおすすめの運動

運動 階段

 

有酸素運動は、副交感神経の活動を高めて、リラックス作用や心身の回復を促すことがわかっています。4)また、精神の安定に作用するセロトニンや多幸感に関与するエンドルフィンといった脳内物質が分泌されることにより、ストレスが緩和されて、自律神経のバランスが整いやすくなります。

 

高い強度の運動は交感神経の活動が活発になり、心身の緊張が高まるため、しんどすぎず、疲れすぎない程度の心地よい運動がすすめられます。有酸素運動の中でもリズミカルな運動を繰り返す運動が、セロトニンの分泌を促すことが報告されています。5)6)

 

ウォーキング

日々の生活に取り入れやすいウォーキングもリズム運動のひとつです。散歩や外出など、手軽に取り組むことができます。

 

ステップ昇降

15分間の踏み台の上り下りを行う運動でセロトニンの分泌が増加したという報告があります。5)階段や段差を一定のリズムで上り下りするステップ昇降もおすすめの運動です。

 

サイクリング

15分間のペダル運動でセロトニンの分泌が増加したという報告もあります。6)ペダルを一定のリズムで漕ぐサイクリングも自律神経を整えるのに有効です。

 

ダンス

ダンスも一定のリズムを刻みながら行える運動です。ウォーキングやサイクリング、ステップ昇降などの単調な運動に比べて音楽に乗って楽しみながら行えます。

 

森整形リハビリクリニックの自律神経を整える運動療法

守口市の森整形リハビリクリニックには、自律神経失調症やうつ病、不眠(睡眠障害)などによる症状を改善するための「ヘルスケアリハビリ」や慢性疼痛に対する「痛み解決リハビリ」を提供しています。

ヘルスケアリハビリ

痛み解決リハビリ

 

自律神経と運動の関係についてよく知る医師、理学療法士、作業療法士がお一人お一人に合ったオーダーメイドのリハビリプログラムでサポートします。

シンセルフケア・リハビリ

執筆者

作業療法士 丹野 愛

監修者

院長 森裕展

森整形外科リハビリクリニック森整形外科リハビリクリニック

参照文献

  •  
  • 1)M.Amano.etal.Exercise 
  •  
    • 2)Jens H van Dalfsen , C Rob Markus The influence of sleep on human hypothalamic-pituitary-adrenal (HPA) axis reactivity: A systematic review
  • 3)櫻井博紀ら 運動器慢性痛における気象の影響 日本生気象学会55(2)77-81.2018

4)Arto J Hautala  et al. Individual responses to aerobic exercise: the role of the autonomic nervous system  Neurosci Biobehav Rev 33(2):107-15.2009

5)佐野新一ら 踏み台昇降運動によるセロトニン神経系の賦活 北陸大学 紀要 26.39-48.2002

6)麓正樹 リズム性運動とセロトニン神経:ペダリング運動の影響 千葉体育学研究,33,27-29.2010