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肉離れ

太もも・ふくらはぎの肉離れ

太もも・ふくらはぎの肉離れ

肉離れとは、太ももやふくらはぎなどの筋肉が切れたり、裂けたりすることで患部が炎症を起こし、場合によっては内出血を起こすことで腫れや激しい痛みを感じるものです。身近に起こることが多く、基本的には部分に断裂しますが、状況によっては筋肉が完全に断裂してしまうことがあります。

肉離れの原因は?

肉離れの原因は、急激な筋肉への負荷です。急なダッシュやジャンプなど、筋肉が急な動作に耐えられない状態や、瞬発的に強い負荷がかかり、その負荷に耐えられなくなった時に、肉離れが起こります。そのため、肉離れはスポーツに限らず、日常生活や思いがけない動作で起こることがあります。

肉離れの症状

肉離れは「軽症」「中等症」「重症」に分類され、それぞれで現れる症状が違います。

軽症

大腿四頭筋(太もも前面の筋肉)の場合

大腿四頭筋は、太ももの前面の筋肉です。うつ伏せになった状態で、90度くらいまでなら足を曲げることが可能です。

ハムストリングスの場合

ハムストリングスとは、「大腿二頭筋」「半膜様筋」「半腱様筋」という3つの筋肉の総称です。これらの部分が肉離れを起こしている時には、仰向けに寝た状態で地面から70度くらいまでしか足を上げることができません。

ふくらはぎの場合

ふくらはぎが肉離れを起こすと、立った状態でアキレス腱を少し伸ばすだけでも痛みを感じます。
また、筋肉の中や筋肉の間での出血が起こります。

中等症

大腿四頭筋(太もも前面の筋肉)の場合

太ももの前面(大腿四頭筋)の中等症では、45〜90度までしか足が曲がらなくなります。

ハムストリングスの場合

ハムストリングスの中等症では、仰向けに寝た場合で30〜70度程度しか足が上がらず、うつ伏せの場合でも45〜90度まで足が曲がりません。

ふくらはぎの場合

ふくらはぎの中等症になると、アキレス腱を伸ばすとやや強めの痛みが起こります。また、筋肉だけでなく「腱」の部分的な損傷も起こります。

重症

大腿四頭筋(太もも前面の筋肉)の場合

大腿四頭筋の肉離れは、重症化するとうつ伏せの状態で地面から45度しか足が曲がらなくなります。
痛みも強く出るようになります。

ハムストリングスの場合

ハムストリングスの肉離れが重症化した場合、仰向けで地面から30度までしか足が上がらず、うつ伏せの場合には45度以上足が曲がりません。
足を動かす動作そのものにも苦労するようになります。

ふくらはぎの場合

ふくらはぎの肉離れは、重症化すると膝を軽く曲げるだけで激しい痛みが走り、つま先立ちなどができません。
腱が完全に断裂している、骨から剥がれているケースが考えられるため、かなりの広範囲で内出血が起こることもあります。

肉離れとこむら返りの見分け方は?

肉離れとこむら返りの見分け方は?「肉離れ」と「こむら返り」を混同されている方も多いですが、実際にはそれぞれに大きな違いがあります。
「こむら返り」は、ふくらはぎが“緊張状態”にあるため、筋肉が痙攣している状態です。筋肉を伸ばすようにストレッチすることで、比較的短時間で解消することができます。
「肉離れ」の場合、筋肉を損傷してしまっているため、こむら返りのように短時間で回復することはありません。
つまり、痛みを感じる長さによる違いがあるのです。

肉離れになったときの応急処置

肉離れになったときの応急処置

肉離れが起きた際の適切な応急手当として、以下の3つが挙げられます。クリニックを受診する前に適切な処置を行っておきましょう

  • すぐに冷やす(冷やし過ぎに注意)
    肉離れを起こした場合、すぐに歩行を控えて冷やすことが重要です。タオルを水で濡らして冷やすだけで十分ですが、冷やしすぎると筋肉が硬くなり、回復に必要な血行が悪くなってしまう可能性があります。冷やす時間は30分ほどを目安としましょう。
  • 膝を軽く曲げ、心臓よりも高く足を上げる
    病院に行くまでの処置としては、「膝を軽く曲げる」「心臓よりも高く足を上げる」ことが重要です。
    ソファや椅子などを使うと楽に処置できるので、急に肉離れが起きた時には椅子やソファの近くて応急処置をするようにしましょう。そして、できるだけ早くクリニックを受診します。
  • 移動時は、できるだけ体重をかけない
    そして、クリニックまでの移動時は、患部にできるだけ体重をかけないようにしましょう。移動方法としては、誰かに肩を貸してもらうこと、理想は誰かにおぶってもらって移動することです。ただ、それができないケースもあると思われます。そういった場合は、「ケンケン」でも良いので、可能な限りで体重をかけない移動を行いましょう。

肉離れの検査・診断

肉離れの診察・診断は、エコーやCT、レントゲンなどの画像診断によって行います。肉離れの重症度を調べるほか、似たケースとして剥離骨折の可能性が考えられるため、それらを丁寧に診断した上で処置を行わなければなりません。

肉離れの治療~治るまで何日かかる?~

軽症の場合

軽傷であれば、1〜2日は安静にした後にストレッチや関節を動かすリハビリを始めます。ストレッチで痛みを感じなくなったら、ジョギングなどを始めると良いでしょう。

中等症の場合

患部の腫れがなくなり、肉離れを起こしたところが伸ばされる感覚が出たらリハビリをスタートします。負荷の強い動作は、MRI検査などで腱が修復されたことを確認してから行うため、安静にしている期間は少し長くなります。

重症の場合

「ギプス」や「シーネ」によって関節の固定を行ったり、松部杖を活用して歩行するなど、できるだけ負担のない状態を作って回復を目指します。中等症と同じように、回復が確認できてからリハビリを開始しますが、スポーツ選手など競技のレベルによっては手術を行うケースもあるため、「たかが肉離れ」とお考えになるのはやめましょう。

一般的な完治までの期間

また肉離れを起こしてから完治するまでは、一般的には約3〜5週間かかると言われています。
肉離れは、出血してからどれくらいの時間が経過し、その間どんな状況だったのか(けがをしてからどれくらい経っているのか、アイシングしていた時間、下肢挙上していたか否か)によって治る期間も変わってきます。「肉離れになってしまった」と思ったら、上記の応急処置を行い、できるだけ早く治療に来てください。それが早期回復につながります。

肉離れを起こしてから完治するまでの期間は、およそ3〜5週間です。特に、肉離れは出血しからの時間や治療するまでの状態によって治療期間に変動があるため、「肉離れになった」ことがわかった場合、すぐに応急処置を行い、できるだけ早く病院に行くことを心がけましょう。

大阪府守口市の森整形外科リハビリクリニックでは、肉離れの治療に関しても丁寧な診断によって処置を行い、完治するまでをサポートします。まずは、お気軽にご相談ください。

整形外科のリハビリ
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