背中が痛い!デスクワーク中のストレッチ方法
背中が痛い!デスクワーク中のストレッチ方法
執筆者 理学療法士 宇都宮雅人
監修者 整形外科医 森裕展
現役理学療法士の観点から、デスクワーク中の背中の痛みに有効なストレッチや運動をご紹介させていただきます。
デスクワーク中や、デスクワーク後の背中の痛みが気になる方は、是非ご参考にしてください。
☆ご注意
首や腰や背中のケガ、手術を経験されている方は、ストレッチや運動を行うことで痛みが増悪する可能性があります。自己判断で行わずに、整形外科への受診をお勧めいたします。
デスクワーク中「背中が痛い!」と思ったときにできる3つの対策
デスクワーク時の背中の痛みに効果的な
「背中はばたき体操」をお伝えさせていただきます。
背中はばたき体操は、以下の3つのストレッチ、運動からなります。
・羽広げ運動
①両腕を広げる
②胸を張る
③顔を上にむける
④背中に力を入れる
・羽伸ばしストレッチ
①両手で肘をつかむように腕を組む
②背中を丸めて、おへそを見る
③背中の筋肉を伸ばす
・羽回し運動
①両手で肩に触れる
②肘を回しながら肩甲骨を動かす
後ほど、もっと詳しく体操の解説をさせていただきます。
なぜデスクワーク時の背中の痛みにストレッチや体操が効果的なのか?
背中の痛みには、様々な原因がありますが、ここでは筋肉に着目して説明させていただきます。
不良姿勢や同じ姿勢で長時間過ごしていると、背中の筋肉に負担がかかり、血流が滞りやすくなり、凝りや痛みが生じやすくなります。
今回お伝えする背中はばたき体操は、脊柱起立筋、僧帽筋、菱形筋などの背中の筋肉に作用します。これらの筋肉をストレッチしたり、収縮させたりすることで、血流の促進効果や、凝りや痛みの軽減を期待することができます。
背中はばたき体操の各ポイント解説
ここでは背中はばたき体操の方法について、詳しくポイントを解説していきます。
羽広げ運動
①両腕を広げる
・両手を外にねじるような感じで、両手のひらを天井へ、親指を背中側へ向けましょう。
・両側の肩甲骨の内側が背骨に近づくようなイメージで行ってください。
②胸を張る
・胸の面を天井へ向けるようなイメ―ジで行ってください。
・さらに胸を左右へ広げます
③顔を上に向ける
・顔を上に向ける事で、より胸を広げやすくなります
④背中に力を入れる
・両腕をさらに数センチ後ろへ引くことで、より背中に力が入ります。
羽伸ばしストレッチ
①両手で肘をつかむように腕を組む
・両肘を胸の高さぐらいまで上げます。
・両肘を体から引き離すように、数センチ前へ突き出します。
・肩甲骨の内側が背骨から引き離され、筋肉が伸びるのがわかると思います。
②背中を丸めて、おへそを見る
・腰~背中~首にかけて背中を丸めながら筋肉引き伸ばしてください。
③背中の筋肉を伸ばす
・背中と両肘を引き離すようなイメージで、背中を丸めつつ、更に両肘を遠くに押し出しましょう。
・両肩甲骨の内側が、背骨から引き離され、筋肉がさらに伸びるのがわかると思います。
羽回し運動
①両手で肩に触れる
②両肘を回しながら肩甲骨を動かす
・背中の中心から動かすイメージで両肘を回します
・肘が背中側を通るときは、肩甲骨同士が近づくように
肘が胸側を通るときは、肩甲骨同士が離れるように動かしてください。
まとめ
デスクワーク時の背中には 羽広げ運動、羽伸ばしストレッチ、羽回し運動からなる「背中はばたき体操」が有効
凝り固まった背中の筋肉をストレッチしたり収縮させたりすることで筋肉がほぐれ、痛みの軽減を期待できる
背中はばたき体操の一言ポイント解説
・羽広げ運動→胸を開いて背中(肩甲骨の内側)に力を入れる
・羽伸ばしストレッチ→肘を押し出して背中(肩甲骨の内側)を伸ばす
・羽回し運動→肘を回すことで背中(肩甲骨周囲)の筋肉を動かす
最後に
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。デスクワーク中や、デスクワーク後に感じる背中の痛みへ対して、背中はばたき体操をお伝えさせていただきました。
こちらの体操を続けても、背中の痛みや不調が解決しない場合、整形外科的な疾患や慢性疼痛が原因の可能性がありますので、一度整形外科を受診されることをお勧めします。
執筆者 理学療法士 宇都宮雅人
監修者 整形外科医 森裕展